豆蔵さんと私

前編★ココ先に読んでね。

始めて会ったのは2012年6月。
菊名で連続した落語会があり、私は最初、お茶子(座布団を高座へ運ぶ人)として参加しており、そこに豆蔵さんの大学の先輩が出演していました。
私は落語をしていない、ただのお茶子さん、豆蔵さんは見に来たお客さん。
打ち上げの席で豆蔵さんは、先輩(OB)方から「落語もう一度せえ!」と言われていたとき「いやいやもう、しません。僕、落語ぜんぜんあきませんでしたから。」と何度も断っていました。
そこからお互い、おそらくミクシィ?でお友達になり、毎日書き込まれる豆蔵さんの「つぶやき」のファンになりました。

なんてセンスのある言葉選びをして文章が書ける人なんだろう。
その後、8月、10月と時が流れ、私はすっかり豆蔵さんの「つぶやき」の感性から、こんな文章がかけるのに落語がダメなはずがない、と勝手に確信して。

周りの大学OBやら、落語に含蓄のある姐さんやらが落語を勧める中、何者でもない、落語って何かもわかってなければ、彼に一度もみてもらったことさえない私が
「絶対に才能あるって!間違いないって!絶対やったほうがいいって!」
と、相変わらずの上から目線(笑)の発言で、押していたことを覚えています。

当時は私もその年の夏に落語教室をやめ、色んな繋がりが断たれてしまったように感じていた時期で、落語を続けようか、やめようか、そんな時、豆蔵さんが重い腰をあげ落語をやる、と決心し(多分、最初は1回きりの予定だったんではないでしょうか)、それなら、私が始めたばかりの地元の落語会を手伝ってくれないかなと出演を打診し、再スタートしたばかりの豆蔵さんと、開口一番も出来なければトリの噺も持っていない私とが主たる演者となる地元の「はらはら寄席」を、沢山の上手な方々に出演してもらって、なんとか維持させたのでした。
だから、はらはら寄席はダントツに豆蔵さんの出演が多い。

関西出身のアウェー、よりどころの無い形でのスタート、歳は違えど似た境遇から親戚のようにも感じ、いつからかいまの喜びも葛藤も話せる存在になっていきました。

いつも熱いものを心に秘めていて、「仲間でやろう」 「みんながよくなれば」 「一緒にどうですか」と、ハートフルな男。

時にはその熱さで上げた「ウオオーっ」というこぶしが勢いがありすぎて、周りが怪我することもありました。
正義を愛し、肩書を好まず、お客さんが来なさそうと嘆いている会があれば関係なくてもチラシを撒いてやり、場所を使ってなにかしてほしいと言われれば会を企画し、熱くて勢いがあって、でも、繊細で傷つきやすい、人間臭さも含めて信用できる人で・・・。

「たぬき連」という現在私も所属する団体を彼が立ち上げた時、メンバーは彼よりも実績も評価もある人達ばかりでした。
私も、ただもがくばかりで誰からも何の評価も受けておらず(その頃はこの池田の大会も、書類審査さえ落ちていた時で)、ただ、「もっとうまくなりたいの!」という姿勢?という点だけで、私に連への加入を勧めてくれました。

何故私が?恐れおおい。。あの~賛助会員にさせてくれへんかな?

何でですのん!一緒にやりましょうよ!

そういう彼が、何より当時、ほんとうに何物でもなかったのです。
私と同じく、何のタイトルも実績も評価もない人でした。もちろん秘めたる才能は見えていたけれど、表面的には何もない。
そんな彼が連の頭を張っていたから、
「ああ、連を代表する彼に、神様、何等かの賞を取らせてあげてください。」
と思ったり(←ホントに、ホントに私って上から目線やなあ、笑うしかないわ(笑))

月日が流れ

あの出会いから8年も経ち。

持っていたら心強かった頃には賞は遠くにあり、もう必要でない時に手に入れはった。
人生ってこういうもんなんかなあ~~。

でも、とにもかくにも、おめでとうございます。豆蔵さん。

賞は上から降ってきたというより、ずっと続く道を歩いてはったように思います。

また、光の指す方向へ私を導いてくださいね。
どうぞよろしくお願いします。

↓これは、たぬき連の豆蔵さん、小遊さん、私が初めて一緒に出演した会。
 豆蔵さんの写真は、急遽必要となり、和室で座ってるだけの写真を使ってますね。

2013.jpg

人見知り激しく挙動不審な私は、粋な小遊姐さんとも人見知りしてうまく話せず。。。
そして客席には、1㎜も落語なんぞするつもりないよ、というさえの助さんが見に来て居たという・・・
「その時歴史は動いた」 的な日のちらし。

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プロフィール

千壱夜舞歌(せんいちやまいか)

Author:千壱夜舞歌(せんいちやまいか)
落語を趣味で楽しんでいるだけのもの。
プロの落語家さんとは全く異なる修業もしていない、ただの素人です。
『登場人物に虎がいれば虎柄、金魚がいれば鱗柄の着物で出るビジュアル系。
 関西出身・上方落語。』

普段は公民館などで無料で落語を披露させて頂いています。
下は華やかな舞台に出演させていただいた記念に、1つだけ貼らせてください。

【地獄八景亡者戯(前半)】

※三味線は夫。太鼓は夫の従姉妹。

◆米朝師匠の好きな言葉
<その1>
噺家になったのは好きやからということもありますが、一人でやる芸で、衣装も大道具もメーキャップもなしで、それでいてドラマのような世界が描ける、それに魅力を感じたからです。
私の描いた世界と、受け手の世界が一致する。そのときは冥利を感じます。

<その2>
「あんたには、それが見えてなはんのか?あんたに見えてないもんは、お客さんにも見えませんのやで。」

◆自分から自分へ
腹を括れ。落ち着かないと半人前以下。

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